ヴェノム ― 2007-06-18
中釜は何で土下座してるんだ?
ちょっと遅くなってしまったが、今週の『天牌』である。黒流会VS波城組のその後がどうなったかというと、雀荘を去った伊藤と入れ替わりに現れた菊多が「さっさと十億を払ってこの勝負を終わりにし、もう一度仕切り直せ」という半ば暴言に近い提案をし、場をひっかき回すだけ引っかき回してくれているのである。黒流会としてはもちろん、そんな虫のいい話は一蹴すればいいだけの話なのだが、そこで中釜が約束の十億を支払ったあげく(実際にはまだ八億五千万しか負けていなかった。まだ勝負がついたわけではなかったのだ)、波城組の人間全員を引き連れて土下座、「俺は引退してもいいから、菊多と北岡と打ってくれ」とまあ、そのようなことを言うのである。
そんなわけで、とうとう三國VS菊多の兄弟対決が始まりそうだ。ちゃんと読んでないので兄弟対決の詳細なルールは覚えていないのだが、確かなことは、負けた組の打ち手が引退するということである。毎回命を賭けるわけにいかないので、適度に重く適度に軽いものとして引退が選ばれているように見えてしまう。がしかし。
よく考えたら、菊多が兄のもとを飛び出し波城組に身を寄せたとき、最初の大きな勝負は赤坂、津神と中釜と伊藤というメンツだった。このときのルールは勝った奴が何でも命令できるという王様ゲームで、伊藤はまあ勢いよく「負けた奴には死んでもらう」とか言っていたものだ。このとき、菊多の出した案は、「負けた奴は一年間は牌にさわれない」というものだったと記憶している。…なんだ、菊多は他人に引退を勧告するのが好きなのか?
さらに考えてみると、これはなかなかどうして、えぐい話に思われてくる。『天牌』に登場する強い人の中で、おそらくいちばん麻雀歴が短いのは菊多だ。三年前に出会った兄・三國が手慰みに教え、強さを見込んで黒流会の代打ちに引っ張り出してきただけなのだ。いちばん若いのはおそらく北岡だが、その北岡だって三年くらいは打ってるだろう、きっと。
それに北岡の場合、ネットであれ雀荘であれ誰かと打つことが可能だった。でも菊多は違う。何せ初登場は病院で、げっそりした顔で「きれいな月ですね」とか言っていたのだ。つまり菊多は、三國の下を飛び出すまで、ほとんど誰かと打ったことがない。ひとりで打ちに行ける身体でもなかった(ことになっている)。麻雀を打ちたくても打てない境遇にあったわけだ。
その菊多が、並み居る代打ちに対して「牌を触れない」というルールを突きつけるというのは何かこう…インポテンツの将軍が捕虜を去勢するみたいなイメージ。陰険ですごく悪意のある印象だ。
…気のせいかな。
タイトルは『スパイダーマン3』とは関係ない(まだ見てないし)。このあいだ見たBBCのサイエンスニュースで、ブラジルのとある蜘蛛の毒がインポテンツに効くかも!という話だったのだ。
ちょっと遅くなってしまったが、今週の『天牌』である。黒流会VS波城組のその後がどうなったかというと、雀荘を去った伊藤と入れ替わりに現れた菊多が「さっさと十億を払ってこの勝負を終わりにし、もう一度仕切り直せ」という半ば暴言に近い提案をし、場をひっかき回すだけ引っかき回してくれているのである。黒流会としてはもちろん、そんな虫のいい話は一蹴すればいいだけの話なのだが、そこで中釜が約束の十億を支払ったあげく(実際にはまだ八億五千万しか負けていなかった。まだ勝負がついたわけではなかったのだ)、波城組の人間全員を引き連れて土下座、「俺は引退してもいいから、菊多と北岡と打ってくれ」とまあ、そのようなことを言うのである。
そんなわけで、とうとう三國VS菊多の兄弟対決が始まりそうだ。ちゃんと読んでないので兄弟対決の詳細なルールは覚えていないのだが、確かなことは、負けた組の打ち手が引退するということである。毎回命を賭けるわけにいかないので、適度に重く適度に軽いものとして引退が選ばれているように見えてしまう。がしかし。
よく考えたら、菊多が兄のもとを飛び出し波城組に身を寄せたとき、最初の大きな勝負は赤坂、津神と中釜と伊藤というメンツだった。このときのルールは勝った奴が何でも命令できるという王様ゲームで、伊藤はまあ勢いよく「負けた奴には死んでもらう」とか言っていたものだ。このとき、菊多の出した案は、「負けた奴は一年間は牌にさわれない」というものだったと記憶している。…なんだ、菊多は他人に引退を勧告するのが好きなのか?
さらに考えてみると、これはなかなかどうして、えぐい話に思われてくる。『天牌』に登場する強い人の中で、おそらくいちばん麻雀歴が短いのは菊多だ。三年前に出会った兄・三國が手慰みに教え、強さを見込んで黒流会の代打ちに引っ張り出してきただけなのだ。いちばん若いのはおそらく北岡だが、その北岡だって三年くらいは打ってるだろう、きっと。
それに北岡の場合、ネットであれ雀荘であれ誰かと打つことが可能だった。でも菊多は違う。何せ初登場は病院で、げっそりした顔で「きれいな月ですね」とか言っていたのだ。つまり菊多は、三國の下を飛び出すまで、ほとんど誰かと打ったことがない。ひとりで打ちに行ける身体でもなかった(ことになっている)。麻雀を打ちたくても打てない境遇にあったわけだ。
その菊多が、並み居る代打ちに対して「牌を触れない」というルールを突きつけるというのは何かこう…インポテンツの将軍が捕虜を去勢するみたいなイメージ。陰険ですごく悪意のある印象だ。
…気のせいかな。
タイトルは『スパイダーマン3』とは関係ない(まだ見てないし)。このあいだ見たBBCのサイエンスニュースで、ブラジルのとある蜘蛛の毒がインポテンツに効くかも!という話だったのだ。