-aholic2011-02-08

ワーカホリックというのは、仕事大好きで他のことなんか目に入らないか、仕事と家庭以外のアウトサイドなんか全然必要としない人のことかと思っていたが、そうでもないみたいだ。というのが、この数か月で得た新たな知見だ。

たとえばアルコール中毒を考えてみよう。私の知っている中毒のもっとも身近なものがこれなんだが、アル中というのは、アルコールを愛しているのと同じくらい憎んでもいて、ただ好きだったはずのものが知らない間にそれなしでは生きていけないようになってしまい、気がついたときには支配しているつもりが支配されていて、とにかく、楔を穿たれたように切り離せなくなってしまうようなものだ。愛と憎悪はごっちゃになって禍々しくもあり、煮詰まって腹の底に溜まっていく。アルコールを断つときには、アルコールだけでなくそれと結びついていたすべてのものを同時に諦めなければならない―――それができなければたぶん、酒をやめることは難しい。

同じようにワーカホリックというのも、仕事は好きで、やめるつもりもないし、面白くもある。ただ気がついたら仕事に生活のほとんどすべてを支配されていて、夜眠るときでさえ仕事の夢を見て、気がついたら仕事の合間にちょっとした息抜きとしての人生があるような状態になってしまうってことかもしれない。

この考えが当たっているとしたら、この半年、私は間違いなくワーカホリックだ。最初からのめりこんでいたわけではない。血の最後の一滴まで捧げていいと思うほど好きなわけでもない。同時に、これなしでは生きてる気がしないという同僚の気持ちもわからなくはない。

いや、中毒なんて、ホントいいものじゃない。うん。二ヶ月くらいかけてようやく少し復活してきた。