ダイモンって要はスタンドか?2008-03-02

退職はほぼ決まったが後任が見つからず、予想していたとは言えちょっと憂鬱である。だいたい、ならどうして「後任が見つかるまで待ってくれ」とか言わないんだ?と逆ギレ気味の三月。何のための退職交渉だったんだ。

『ライラの冒険 黄金の羅針盤』を公開初日の有楽町マリオンで観る。
原作は読んでいないのだけどAmazonで見ると上下巻のようだから、やっぱりこれは脚本で失敗したんじゃないかと…違和感のある展開が多かった。多分、原作のエピソードを一回ばらしてからの再構成がうまく行っていないんじゃないかと思う。ラストの切り方は間違いなく原作と違うだろうし、意図の読めない引きだった。この後がよっぽど長くて繋げにくいラストなのかね?
一例を挙げると、コールター夫人と暮らし始める経緯がさっぱりわからない。終盤で実はコールター夫人はライラの母親だったことが明かされるが、それは最初にネタばらししちゃってもよかったと思うし、ばらされて初めて「ああ…伏線を張ろうとしてたのね」と思うシーンがいくつか。そのシーンを見ているときには「このシーン何の意味が」と思ってただけなので伏線として成立していない。
後半の夜の雪原シークエンス全般というべきか?『トランスフォーマー』の真昼のフリーウェイに較べたら難易度高くなさそうに思うのに、シロクマがぬいぐるみにしか見えないのにも困った。声はイアン・マッケランだが外見が…特にライラを背中に乗せて雪原を疾走するとき、すごく重くてのろい印象で、同じ巨体でもハルクのような爽快感に欠ける(まあ映画の『ハルク』はあんまり評判よくなくて『インクレディブル・ハルク』として再度映画化され、アメリカはこの夏公開。こっちは主人公がエドワード・ノートンでちょっと期待)。
全体として、原作を読んでいないと得心の行かないことが多いけど、原作を読んでる人はどう思うんだろう…と不安になってしまう出来。主人公ライラとコールター夫人のニコール・キッドマン、アスリエル卿のダニエル・クレイグはよかった。今回も、ともいさんにチケットがあるからと誘ってもらわなかったら劇場までは行かなかったと思うけど。ともいさんありがとう。

ちなみに主人公のライラは十一歳の少女という設定で、ニコール・キッドマンと並んだときには「大人と子供」の身長差があるように撮られているものの、ニコール・キッドマンはよく見ると十センチはありそうなピンヒールのブーツを履いていた。確かにあんまりでかくなさそうだからなあ二コール…と思ったが、ちょっと調べてみたら176センチと言うではないの。ひょっとして、ライラ、でかい?
もうひとつオマケ、ショーン・コネリー系が好きなら気球乗りのリー・スコーズビーを演じたサム・エリオットがよいと思われる。ニコラス・ケイジ主演で失敗に終わったアメコミ映画『ゴーストライダー』でもまったく同じ役どころで出ていたので、チェックされたし。