ジャッカルはどこへ消えた?2007-11-19

お断りしてきました…!
あー疲れた、ちょっと気力が萎えるくらいに疲れた。でもこれで、転職活動はまた一から出直しかと思うと、それはそれでびっくりするものがある。うわーまた一からやるのかぁ。次はもう少しうまくやれるといいんだが。パッションと能力が足りないと言われないように。目標は年度が変わるまでに決めること。…また忙しくなるなあ。

『ボーン・アルティメイタム』で完結したジェイソン・ボーン三部作は、もともとはロバート・ラドラムの代表作だが、映画に関して言えば最初の設定とタイトル以外はぜんぜん違う話である。が、それは別にいいのだ、面白いから。映画版の欠点としては、アクションのカット割りすぎカメラ動きすぎで、何をやっているのかわからないところ。めまぐるしくてついていけないことがある。
全体としてはとても面白い、三部作の三作目までこのテンションで引っ張ってこれたのもすごいところだ。
マット・デイモン演じるジェイソン・ボーンは、判断がものすごく速くて的確で、何をするにも手際がいい。スマートというのはきっとこういうことを言いたいんだろうな、と思う。もちろん知識や語学力や(ここ重要)記憶力も大事だが、何にも増して判断力こそがスマートさなのだ、とこの映画は主張しているように見える。この映画が主張しているというか、アメリカ的な知性とは---あるいはその源流としてのヨーロッパもそうだろうけど---機に応じて対応できる柔軟性のあるプラグマティックな知性なのか、と思わされる。
あ、あと、これはさすがに『ボーン・スプレマシー』を見ておいた方がいい。ということは『ボーン・アイデンティティ』も見ておいた方がいいんだけど。

ロバート・ラドラムの原作は、昔、母親がよく読んでいた。だから読んだ覚えはあるが、ほとんど忘れてしまって変に細かいところだけ覚えている。ジェイソン・ボーンが新しく買ったシャツに湯気を通して新品の匂いを消していたシーンとか。しかしよく考えるとあれか、当時から私の理想のヒーロー像はジェイソン・ボーンとかジャッカルとかジョン・クリーシー(クィネル『燃える男』)とかなのか、ひょっとして。そりゃダメだ。